未来構想

小さな命をもっと救いたい。はかり知れない可能性を持った子ども達の生命を守る。それが「技術屋」としての使命だと考えている。

近年高度化してきた医療機器研究は、テクノロジーのみを追求した代償として患者へのやさしさや配慮を欠いた製品を生み出してきた。例を挙げれば内視鏡検査など、子どもに強いる苦痛ははかり知れない。
現在の医療機器はそのほとんどが成人向けに研究され、それが患児にも転用されている。 小児専用の研究が遅れている理由は、小児科医院の経済的事情、マーケティング規模などが考えられるが、 世界的な規模で考えれば十分な市場がある。
むしろ、小児用に開発された機器を、大人向けにデザイン変更する方が無理がないのだ。

医療行後進国へ最先端技術を。国々によって、医療格差は絶対にあってはならない。Made in Japanの医療機器を、もっとアジアやアフリカへ。日本にはその義務がある。

数億、数千万円の医療機器。おそらくメーカーの利益も大きいだろう。しかし、私たちはそこを見ていない。空調の効いた快適な研究室で、高名なドクターがうやうやしく使う医療機器ではなく、僻地や過疎地、あるいは発展途上といわれる国々の医療の現場で、当たり前のように使える製品をつくる。それこそが使命だと考えている。
特にアジア・アフリカの途上国と言われる国においては、乳幼児の早期診断、予防治療の確立が急務だ。快適なアームチェアに座っているドクターのためではなく、過酷な現場を、ドロドロになりながら走り回っているドクターのために。そして彼の到着を首を長くして待ち望む子供や家族のために、私たちは今までになかった医療機器をつくっていく。

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