患部を撮影するにあたって、体内の蠕動運動に委ねるのでは必要な時に必要な部位を撮ることが出来ない。よって、ある程度の動きを操作することが出来るように、カプセルに回転の機能を加えた。
カプセル内にA,B,Cの3つコイルを60度間隔で配置し、これをローターコイル(回転子)とする。ベスト型の服に縫いこんだ3つのコイルをステーター(固定子)とする。回転動作は3極モーターの原理とストロボ発光(低電流充電・短時間放電の繰り返し)に似ている。
体外から電波で送られた電力をカプセル内のコンデンサーに蓄積し、蓄えられた電力をローターコイルに一瞬流す。するとこれにより、短時間ではあるが大きな磁力が発生する。そして、この方向にあわせて体外ステーターコイルにも電流を流して大きな磁力を発生させる。ステーターの磁界の向きによって回転方向は決まり、回転が始まる。
カプセルの位置と傾きはローターコイルとステーターコイルに流れる電流を体外で監視することで、位置は5mm以内、傾きは15度以内の正確さでモニターされる。 |